基本の財務三表を理解できていますか?(後編) NO.0053

皆さんこんにちは。

沖縄は梅雨が明け、いよいよ夏のハイシーズンを迎えます。

昨年はコロナ禍の影響で観光業界はボロボロだった沖縄ですが、今年後半はワクチンの普及により何とか持ち直してほしいと願っています。

感染拡大による医療のひっ迫は深刻な問題ですが、それと同じように経済のひっ迫も深刻な問題です。とても難しい問題ではありますが、一日も早く平穏な日々を取り戻せることを願っています。

さて、本日は前回のブログで予告した通り、それぞれの財務三表について、できるだけ分かりやすく説明していきたいと思います。

 

P/Lは「1年間の会社の経営成績」を現すもの

まずは、損益計算書(P/L)から説明していきましょう。

損益計算書は、英語で「Profit and Loss Statement」と表記されます。利益と損失についての計算書という意味で、P/L(ピーエル)はこの略称となります。

弊所では、必要に応じて損益計算書を組み替え、より本質を把握できる変動損益計算書というP/Lを月次の管理で使用する場合があります。(下図参照)

経営により役立つのは変動損益計算書のほうであるため、今回は、原則として変動損益計算書(変動P/L)の前提でお話します。

 

 

P/Lとは、売上から費用を引いて1年間でどれだけ儲かったかを現す表であり、1年間の会社の経営成績を現します。ここでポイントとなるのは、あくまで1年間の集計であり、創業から今までの累積の集計ではないという部分です。

また、売上原価と変動費は必ずしも一致せず、販売費及び一般管理費と固定費も一致しない場合が往々にしてあります。ですので、損益計算書の数字をもとに経営判断を降すと重大な判断ミスを犯してしまう場合があります。

売上高から変動費を差し引いたものが限界利益(粗利益)、いわゆる粗利(あらり)です。粗利益から固定費を差し引くと経常利益が出ます。P/Lにおいては、売上高と粗利益、固定費、経常利益の4つが重要で、経営においては、経常利益を売上高で割った『売上高経常利益率』を高めることを目指します。

 

B/Sは「会社に残っている財産」

P/Lと並ぶ財務諸表の代表が「貸借対照表」(B/S)です。英語では「Balance Sheet」と表記し、「バランスシート」、若しくは「ビーエス」と呼びます。簡単に言うと会社に残っている財産を示す表であり、会社創立から現在まで、どのような経営を行ってきたかの累積を現します。P/Lが1年単位で区切られるのに対して、B/Sは創業から現在までの経営の結果として累積されているものが数値化されており、B/Sを見れば代々の経営者がどんな経営をしてきたかハッキリ分かります。ここが、B/SはP/Lよりも重要と言われる所以です。

B/Sの右側はお金の集め方(資金の調達方法)を示したものとなり、「負債」と「自己資本(純資産)」から成ります。一方、左側は集めたお金をどのように使っているか(資金の運用状態)を示しています。つまり、集めたお金がどんな「資産」に変わったのかを示しています。(現預金のまま、資産として残っているものもあります)

B/Sはお金の集め方とその使い方を示すものですので、自ずと左右の金額はバランス(均衡)が取れており、名称の由来が分かると思います。このB/Sという表の高さに当たる「総資産」に占める純資産の比率である「自己資本比率」を高めることが経営の目的となります。

 

 

現預金の流れを見るC/F

三つ目のキャッシュフロー計算書(C/F)は英語で「Cash Flow statement」と表記します。一昔前までは、決算書類と言えばP/LとB/Sの二つでしたが、今では国際的に統一された会計基準が取り入れられ、上場企業ではC/Fの作成が義務付けられています。

たとえP/L上で利益が出ていても、すぐに使える現預金が少ないと、安心して経営に取り組むことができません。「P/L上は利益が出ているのに現預金が増えてこない(むしろ減っている)のはなぜか?」と感じたことがある方も少なくないと思います。また、下手をすると、突発的なキャッシュアウトが生じた時に資金ショートしてしまう怖れも出てきてしまい、精神衛生上たいへんよろしくありません。こうならないように、儲けた利益はどこに消えたのか、手元に現預金がいくらあるのかを常に見えるようにするのがC/Fです。下図は本質を理解するための大まかなC/Fですが、弊所ではさらに分かりやすい独自のC/Fを作って活用しています。

 

 

C/Fは1年間、または、期首から期末まで儲けた利益がどこに消えたのかを社長に教えてくれるものです。

社長がお金に対する対策を打つためには、C/Fを毎月見る必要があります。このために、当月分のC/Fと期首から当月までの累計分のC/Fを作成しなければなりません。中小企業では、せいぜい決算の時に年1回C/Fを作るといった頻度であり、正直これでは経営の役に立ちません。

C/Fの中で重要になるのは、営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフローを合わせた「フリーキャッシュフロー」と現時点での現預金残高です。

 

上記「三種の神器」をうまく活用していくことが経営を成功に導くうえで必要不可欠な道具となります。

これらの道具を活用できる税理士・会計士としっかり連携しつつ経営を成功に導く(社員を明るい未来へと導く)ことは、経営者にとって、とても大切なお仕事なのです。

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