コロナ禍の中での税理士の存在意義とは?
皆さんこんにちは。
この度、HPのリニューアルに伴い、ブログの投稿を再開させていただきました。
長引くコロナ禍に見舞われる社会環境の中で、我々税理士や会計士が世の中の経営者様に対してなすべき仕事、求められている役割とは何か?といったことを考え、そして、取り組んでいることを述べさせていただきたいと思います。
今、世の経営者様はコロナ禍の中で急激な変化を求められています。経営は『環境適応業』とも言われますが、まさに今、その言葉が経営において強烈に胸に刻み込まれるような状況となっており、変化していけない者は否応なしに淘汰される時代を迎えています。そして、それは、我々会計事務所も例外ではないと考えています。
昨今のIT技術の発展により、それまでは記帳・監査・決算申告業務のみで成り立っていた事務所経営が成り立たない時代を迎えており、コロナ禍を迎えたことで、的確な経営助言ができる能力、端的に言えば、コンサルティング能力の無い会計事務所は加速度的に淘汰される時代を迎えています。そういった中で、仮に税理士・会計士の専門家としての職域が守られなくなったとしても(独占業務ではなくなったとしても)、社会から求められる事務所となるための力を付けなければいけないと私は考えています。その中で、私が必要だと考えるコンサルティング能力は以下の二つです。
・一つ目は財務コンサルティング能力
・二つ目は税務コンサルティング能力
財務コンサルティングとは、長く安定的に利益体質の会社としていくこと、長く安定的に資金力のある会社としていくことを念頭に置きつつ、正確性に裏付けされた財務数値を基に、これから先の未来へ向けての経営助言ができること、そして、税務コンサルティングとは、創業期・事業拡大期・事業継承期(M&Aを含む)のそれぞれのステージにおいて、適時適正な税制を活用していくために、税務の正確な知識に基づく経営助言ができることだと考えています。そして、税制は社会情勢を踏まえ常に改正を繰り返すので、常に新しい知識をストックしていかないとアッという間に風化していきます。ですので、じつは、税理士でも税務コンサルティングのできない方がたくさんいるのが現状でもあります。それだけ、財務・税務の的確な経営助言を受けることができていない経営者様が世の中にはたくさんおられるということです。
事業の成長をサポートするべく重要なポジションにいる税理士自身に成長意欲が無ければ、クライアントに対して満足なサポートができるはずはなく、また、そういったトップが経営する事務所に在籍するスタッフも意欲的に成長していこうという気持ちになるとは思えません。もし、いたとしても、そういう人はいずれ転職するはずです。実際に私自身が、それが理由で独立開業した経緯があります。
私が事務所経営を始めて9年が経ち、事務所スタッフも総勢16名の規模まで成長してきています。会計事務所の一番の財産は人(スタッフとお客様)であり、人が成長することで会計事務所も成長していけます。そして、人が成長するということは、知識や技術といった能力はもちろん大事ですが、その根底となる考え方(人格)が最も大事だと考えています。能力と人格が向上していく中で、お客様に提供差し上げるサポートの質もどんどん向上していき、お客様の業績向上とスタッフ本人の深いやりがいに繋がっていくと確信しています。そのためには、何よりも私自身が成長し続ける背中を見せていかないといけないと考えています。
本日は久々ということで、改めて私の決意表明を述べさせていただく意味合いからお堅い文章となってしまいましたが、これから皆様の経営に役立つ情報を定期的に分かりやすく発信していけたらと考えております。皆様と共々にコロナ禍を力強く乗り越えていける会社作りができれば幸いです。